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ウクライナ侵攻の影響が豊洲にも ノルウェーサーモン高値、ロシア産ウニ・イクラなど高騰懸念

 ロシアによるウクライナ侵攻を受け、日本の輸入水産物にも大きな影響が出ている。若者や女性に人気のノルウェー産サーモンは、空輸が滞って価格が高騰。ロシア産のウニやマスのイクラ、カニなどは値上がりが懸念されているほか、同国産を避ける動きも出てきている。

 生食できるノルウェー産サーモンは、にぎりずしや刺し身用などに使われ、すし店や小売店に欠かせない商材の一つ。ウクライナ情勢の緊迫化で、欧州からの航空機がロシア上空を飛行できず、主要ルートでの空輸が難しくなり、輸入量が減少。東京・豊洲市場(江東区)への入荷も大幅に減り、「入荷がゼロの日も少なくない」と同市場の卸会社担当者は話す。

 遠回りの飛行ルートで日本に運ぶため、輸送費も上昇。同市場3月中旬の卸値は、ノルウェー産サーモン1匹が1キロ当たり2000~2200円と、空輸が順調だった2月に比べて3割高となった。代替品としてカナダ産などの扱いが増えているものの、値上がりしているという。同市場関係者は「生サーモンが手軽に食べられなくなる」と不安視する。

 こうした中、春以降に水揚げが本格化する国産の養殖ギンザケに注目が集まっている。同市場に3月15日、宮城県産が今シーズン初入荷。同日の卸値は、フィーレと呼ばれる半身が1キロ当たり1800円と、前年より3割ほど高い。輸入サーモンの減少が高値の要因といわれるが、それでも「国産の需要が高まるのではないか」(同市場関係者)とみられている。

◇ウニなど値上がり懸念

 ロシアから輸入される原料のウニやマスイクラ、カニといった水産物の価格高騰も心配されている。高級品のウニは、北海道で昨年発生した赤潮被害などで、もともと国産の出回りが少ない。豊洲市場では、道内で加工された北方四島周辺のロシア産原料が取引の中心となり、以前から高値で推移している。

 ウニのほか、国産サケの卵より手頃なマスイクラや、海外需要の高まりで高値が続くカニも含め、国際情勢の混乱が続けば「値上げは避けられない」(同市場の卸会社)とみる向きは多い。めんたいこやタラコの原料となるスケトウダラの卵や、すしねたなどのアマエビもロシア産が多く、市場関係者は気掛かりな様子だ。

◇ロシア産敬遠の動きも

 同時に、侵攻によるイメージ悪化でロシア産の水産物を敬遠する動きもある。豊洲市場でウニやイクラを仕入れるすし店などからは「他の外国産や価格が高い国産を求める声が増えている」(同市場の仲卸業者)との声もある。一方、ロシア産の水産物は、国産だけでは補えないほか、北海道の加工業者などにとっても収入源であることから、関係者は今後の情勢や動向を注視している。

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