日本海の冬の味覚・松葉ガニ(ズワイガニ)漁の解禁(11月6日)を前に、京都府海洋センター(京都府宮津市)は23日、分布調査の結果を発表した。雄と雌の捕獲数は過去5年の平均値と比べてともに6割台半ばにとどまり、水揚げ量は「例年よりも少ない」という。
 調査は丹後半島の経ケ岬沖20~50キロ、水深230~300メートルの海域で、9月2日~10月11日に実施。計11カ所の定点で延べ244個のカニかごで捕獲した個体数を調べた。
 10かごあたりの数は雄(漁獲対象の甲幅9センチ以上)が15匹(過去5年平均23・2匹)、「コッペガニ」と呼ばれる雌は42・4匹(同66・5匹)で、昨年と比べると雄は8・3匹、雌は0・1匹減となった。
 同センターによると、日本海域での5~7センチ級の雄は少ないが1~2センチ級は一定数いるといい、府水産事務所の井谷匡志所長は「水揚げは今年と来年が底で、それ以降は回復が見込まれる」と話している。
 昨年の水揚げ実績は、雄が38・8トン、雌が23・4トンと若干少なかったが、雄の平均単価が1キロ当たり7840円と例年より高めだったという。漁期は雄が来年3月20日まで、雌は今年末までとなっている。