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海のない栃木で養殖成功「温泉トラフグ」全国へ技術輸出 朝日新聞デジタル

海水の代わりにしょっぱい温泉水を使ってフグを養殖する「温泉トラフグ」が、全国に広がっている。栃木県那珂川町で養殖が成功したことをきっかけに、「ご当地トラフグ」が次々と生まれている形だ。

 福島県郡山市のレジャー施設「イワナの里」では、イワナの養殖池のそばに、直径4メートルほどの養殖水槽が八つ並ぶ。中ではトラフグが元気に泳いでいた。

 7年前から養殖を始めたトラフグは、「イワナの里」を営む「のんびり温泉」のレストランや旅館の目玉商品。担当の尾高剛規さん(24)は「2千匹の稚魚を入れ、翌年から出荷できるようになる。うちの施設では夏でもフグが食べられるのが売りです」。

 温泉でトラフグの養殖を最初に始めたのは、那珂川町の野口勝明さん(61)だ。故郷の活性化につながる観光資源を考えるなか、海水にも似ている、地元のしょっぱい温泉に目をつけたことがきっかけだった。「塩化物泉で海の魚が養殖できないかと考え、タイ、ヒラメなどを試し、単価の高いトラフグに落ち着いた」と語る。

 野口さんは約10年前から養殖を手がけ、数年後には出荷にこぎつけた。現在は温泉トラフグの専門会社「夢創造」を経営し、年間25トンを出荷する。地元での生産、出荷には限度があるため、最近は養殖技術の「輸出」に力を入れる。

 「のんびり温泉」では、新たな目玉グルメをつくろうと夢創造に相談して始めた。現在は、札幌市から愛媛県新居浜市まで全国計13カ所で養殖が始まっている。

 アンコウで有名な茨城県北茨城市の平潟港にある養殖施設では、今年2月から小さなフグが威勢良く泳ぎ出した。同市の「あんこうの宿 まるみつ旅館」が始めたもので、武士能久社長(42)は「順調に育てば今年の冬にはフグ料理を提供できそう」と期待する。

 旅館の売りの一つはアンコウ鍋だが、冬季に限定されるのが悩みだ。武士社長はトラフグについて「アンコウが出せない夏場の売り物にしたい。冬場ならフグとアンコウの食べ比べもできる」と期待をかける。

 温泉トラフグの生みの親の野口さんは「海水魚の陸上での養殖が普及すれば、水産資源保護に役立ち、地域の活性化にもつながるはず。今後は、クエなどにも挑戦していきたい」と意気込んでいる。(斉藤勝寿)

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